Kayacion(リキッド)・SVS染料(VSタイプ)・助剤
Kayacion染料は、モノクロルトリジアニルを反応基とした主にセルロース繊維の染色に有用な低反応型の反応染料で、弊社取扱は、Pタイプ リキッド品となり、旗、幕、幟、半纏等の捺染・引き染め用としてご紹介しております。
■推奨捺染処方:常圧蒸熱法(スチーミング法)・高温蒸熱法(H.Tスチーミング法)・乾熱法(ベーキング法)
| 染色性 | | 木綿捺染における固着速度分類 | | |
Kayacion liquid | 親和性 | 反応性 | 蒸熱法 | 高温蒸熱法 | 乾熱固着法 |
Yellow P-5G L-33 | C | Ⅱ | F | M | M |
Yellow P-N3R L-33 | C | Ⅱ | S | M | M |
Orange P-G L-20 | C | Ⅲ | M | M | S |
Brown P-N4R L-33 | C | Ⅲ | S | S | M |
Scarlet P-NA L-33 | C | Ⅲ | S | S | S |
Red P-BN L-33 | C | Ⅱ | M | M | M |
Violet P-3R L-33 | B | Ⅱ | M | M | M |
Blue P-3R L-40 | C | Ⅲ | M | S | M |
Blue P-NFB L-50(S) | C | Ⅲ | M | M | M |
Turquoise P-3GF L-33 | C | Ⅲ | S | S | S |
Navy P-N2R L-30 | C | Ⅲ | M | S | M |
Black P-NBR L-40 | C | Ⅱ | S | M | M |
Black P-GS L-40 | C | Ⅲ | M | M | M |
●処方例:常圧蒸熱法(スチーミング法)
色糊の調整
Kayacion染料 | X |
尿素 | 50〜100 |
温湯 | Y |
元糊※ | 400〜600 |
還元防止剤 | 10〜20 |
重曹 | 10〜30 |
計 | 1000(部) |
※元糊としては、アルギン酸ソーダ(4〜12%ペースト)
または、ハーフエマルジョン糊をご使用ください。
■捺染後の工程
乾燥→スチーミング(100〜103℃×5〜10分)→水洗い→湯洗い→ソーピング(90℃以上)→湯洗い→水洗い→乾燥
●処方例2:乾熱法(ベーキング法)
色糊の調整
Kayacion染料 | X |
尿素 | 150〜200 |
温湯 | Y |
元糊※ | 400〜600 |
還元防止剤 | 10〜20 |
ソーダ灰 | 10〜20 |
計 | 1000(部) |
※元糊としては、アルギン酸ソーダ(4〜12%ペースト)
または、ハーフエマルジョン糊をご使用ください。
■捺染後の工程
乾燥→ベーキング(150℃×2〜3分)→水洗い→湯洗い→ソーピング(90℃以上)→湯洗い→水洗い→乾燥
●色糊作製上の注意事項
(1)染料の溶解
Kyacion染料の溶解性は極めて優れており、尿素を併用するとさらに向上します。
染料溶解時の煮沸は不要であり、染料と水の化学反応を助長させるので得策ではありません。
通常の染料溶解度は80℃以下の湯温をご使用ください。
(2)使用水
色糊作製時の水質はできるだけ軟水をご使用ください。硬水の軟化および色糊の流動性を改善するために
硬水軟化剤(例えばヘキサメタリン酸ソーダなどの中性重合リン酸塩)を使用することも有効です。
(3)糊剤
Kayacion染料の捺染では糊剤として染料と化学反応を起こし難いアルギン酸ソーダ、または高エーテル化CMC類を推奨します。
(4)還元防止剤
繊維、糊剤、あるいはスチームの還元作用は、Kayacion染料の染料の淡色捺染において、色ブレの1つの因子
となる場合があります。これを防止するために、色糊中にメタニトロベンゼンスルホン酸ソーダなどの還元防止剤
を添加しておくことが必要です。
(5)アルカリ
色糊へのアルカリ剤(重曹、ソーダ灰)の添加は、色糊調製の最後に行います。
ソーダ灰使用の場合は色糊中での化学反応の促進が大きいことから、早いうちに色糊を消化することが必要です。
色糊の温度が30℃以上になると2日間程度でも相当の濃度低下を示す染料がありますのでご注意ください。
(6)アルカリおよび尿素の添加量
固着方式、または各染料によってアルカリおよび尿素の適正使用量は異なります。
特にターコイズ系染料などでは他染料と大きく異なる傾向があります。
SVS染料(VSタイプ)
繊維と染料の間に化学結合(共有結合)を形成させ強固な染着を実現する反応染料。その中で弊社がセレクトしたビニルスルホンタイプ(VS タイプ)が、SVS染料となります。浸染染色、捺染、連続染色、コールドハッチ、引き染めなど様々な染色方法に使用できます。色相が鮮明で、湿潤堅牢度(水、汗、洗濯堅牢度など)が良好、染色操作が比較的容易であり、比較的低温度で容易に吸尽染色に適用できます。
●処方例:アルカリショック法
色糊の調整
SVS染色 | X |
温湯 | Y |
元糊※ | 400〜600 |
計 | 1000(部) |
※元糊としては、弊社製品ハンノー元糊(重曹抜き)を
ご使用ください。
ソーピング剤は弊社製品セイノールONE推奨
■捺染後の工程
乾燥→※アルカリ剤塗布(1〜2時間)→水洗い→湯洗い→ソーピング(90℃×15〜20分)→湯洗い→水洗い→乾燥
※アルカリ剤は弊社製品アルカリペーストNを使用
※セイノールONE:2g/L使用
●処方例:常圧蒸熱法(スチーミング法)
色糊の調整
SVS染色 | X |
温湯 | Y |
元糊※ | 400〜600 |
計 | 1000(部) |
※元糊としては、弊社製品ハンノー元糊をご使用ください。
ソーピング剤は弊社製品セイノールONE推奨
■捺染後の工程
乾燥→ スチーミング(100〜103℃×5〜10分)→水洗い→湯洗い→ソーピング(90℃以上)→湯洗い→水洗い→乾燥
反応染料用助剤
※固着、フィックス剤、ソーピング剤等、用途に合わせ様々な助剤をご用意しています
固着剤
アルカリペーストN | ■用途 反応染料用固着剤:固着処理時間が1〜2時間(常温) |
アルカリリキッド | ■用途 反応染料用固着剤:固着処理時間が1〜2時間(常温)低粘度タイプ |
アルカリリキッドS | ■用途 反応染料用固着剤:固着処理時間が20〜60分(常温)低粘度タイプ |
フィクサーRC | ■用途 反応染料用固着剤 |
フィックス剤
ハンノーフィックスAPN | ■用途 反応・直接染料用堅牢度増進剤 |
セイフィックスニュー | ■用途 ジシアンジアミド系カチオン樹脂を主成分とする反応・直接染料用堅牢度増進剤 |
スーパーフィックスコンク | ■用途 ポリアミン系高分子化合物を主成分とする堅牢度増進剤 |
ソーピング剤
セイノールONE | ■用途 反応染料用低起泡性ソーピング剤:2〜4g/Lで使用 |
セノールHS | ■用途 反応染料用ソーピング剤:2〜5g/Lで使用 |
元糊
ハンノー元糊(乾熱用) | ■用途 アルギン酸ベースの反応染料捺染元糊 |
ハンノー元糊(重曹抜き) | ■用途 アルギン酸ベースのアルカリショック固着時の反応染料捺染元糊 |
ハンノー元糊(蒸熱用) | ■用途 アルギン酸ベースの反応染料捺染元糊 |
ハーフエマルジョン元糊(蒸熱用) | ■用途 絵際、紗切れ、型離れに優れた反応染料捺染元糊 |
ハンノー原液(乾熱用) | ■用途 アルギン酸ベースの反応染料引き染め用元糊 |
ハンノー原液(重曹抜き) | ■用途 アルギン酸ベースのアルカリショック固着時の反応引き染め用元糊 |
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